ナワトル文明の最大巡礼センターであったと言われるソチカルコは、西暦650年から900年と栄えた期間は比較的短い。しかし3つの山々の頂上に建てられた707ヘクタールにも及ぶ巨大遺跡を遺しており、絶景といっても過言ではない。

ソチカルコとはナワトル語で「花々の館」を意味し、常春の遺跡周辺は花々が美しく咲いている。中央高原で栄華を誇ったテオティワカン文明が壊滅した後に築かれたソチカルコ遺跡は繁栄期、メキシコにおける古代文明の中心地であり、緻密な設計によってできた文明都市であったことが立証され世界遺産となり、今もメキシコ国内で最も訪問者の多い人気遺跡の一つである。
見どころの一つがケツァルコアトル神殿(Piramide de las Serpientes Emplumadas)で、
最も高い場所にあるアクロポリス廃墟跡の前、中央広場にあるピラミッド。神殿を囲むように8つのケツァルコアトル神が描かれており、レリーフは保存状態もよく、マヤ文化を取り入れた繊細なデザインでその凄さには息を呑む。
メソアメリカ各地の知識人とされ、このソチカルコに集い、天文学に関するサミットが行われたと言われている。
離れた場所にある小さな洞窟は、岩盤をくり抜いて建設された人口のトンネルで「天文台」

だといわれている。完全な暗闇となるトンネル内の最奥に設けられた小部屋では天井に開けられた穴から一条の光が射し込み、幻想的な美しさを描く。当時この洞窟に差し込む光から、春分と秋分の日を割り出し、効率的な農業を営んでいたことが調査で判明している。またこの吹き抜け穴に4月30日から8月13日頃までの間、太陽の光が午後1時頃一直線に差し込む仕組みとなっている。


天文学に優れたソチカルコの人々は、なぜそこまで星や太陽の動きに着目したのだろう?
効率的な農業を営むことだけが目的だったのか?
かつて人類に高い文明をもたらし、金星になったという神話を遺すケツァルコアトル神が、彼らを天文に惹きつけたのではないだろうか?

メソアメリカ文化圏に多大な影響力を遺したケツァルコアトル神とは何者だったのか?

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