メキシコにはスペイン人到着以前から先住民族が存在し、長年独自の文化や宗教、言語を育んできました。その一つ、日本でも知られているが「マヤ文明」。
とは言ってもその多くは謎に包まれたままで、未だ解明されていない神秘的な文明であり、民族なのです。
そんな「謎多きマヤ文明」の中でも世界的に有名となったのが「チチェンイッツア遺跡」。
1988年世界文化遺産に登録され、「新・世界の七不思議」の一つにも選出されているマヤ文明の遺跡で、毎年多くの旅行者が訪れます。

マヤ文明の高度な天文学的知識の結晶と言われ、歴史的にも重要な遺跡であることが認められ、世界遺産登録の決め手となったそうです。
広い遺跡の中でも注目なのはエル・カスティージョと呼ばれるピラミッド。スペイン語で「城」と いう意味。別名ククルカン(羽毛の蛇)の神殿と呼ばれる高さ30mの神殿は、4面に365段の階段 (太陽暦)、52枚の壁板(マヤ世紀の年)、18の台 (宗教歴の18カ月)からなっており、遺跡全体が マヤとトルテカ文明の影響を強く受け、宇宙論の象徴主義に満ちています。ククルカンのピラミッドにはその名の通り羽毛の蛇の頭彫が階段のふもとにつけられており、毎年春分と秋分の日の2回、夕方4時ごろ9 層のピラミッドの成す影が合体し、蛇頭をしつらえた中央階段の側面に胴体の形となって現れ、その太陽の動きによって変化する光と影はあたかも蛇がうごめくようで「ククルカンの降臨現象」と呼ばれるようになりました。
遺されている伝承では「羽毛の生えた蛇・ククルカン」が権力闘争に敗れ、都を離れるとき金星になったとも伝えられており、天文と神話が融合し、とても神秘的な物語が今も語られています。
降臨現象を見に毎年多くの人が訪れ、2022年3月春分の日も沢山の人がククルカンの降臨を目撃しています。
次回は9月秋分の日、皆さんも歴史の目撃者になりませんか?

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